アオヤマ日記

男子大学生がTwitterでは伝えきれないこと、ふと心に浮かんだことなどをゆる~く書いていこうと思います。

暇だから故郷についてつづる。「神社裏の森」

久しく文章を書くことから逃れていた僕は、近頃少しばかりの罪悪感を抱いていた。通販で入手した又吉直樹さんの「東京百景」という本を読んでいて、風景や思い出をつづるエッセイがこんなにも面白いのかと感動した。地元に疎開して実家に引きこもり時間が有り余っている今、文章を書かなければ、このまま一生文章から逃げてしまいそうなので、リハビリとして地元の風景を文字におこしてみようかと思う。

 

「神社裏の森」

実家から歩いて5分ほどの場所に大きな神社がある。神社では年に数回お祭りが開かれ、その時期になると神社周辺は色々な食べ物の匂いが漂う。神社の裏にはやや広めの森があって、小学生の頃に友達たちとその森で遊んだ。

1番思い出に残っているのは、みんなで木の枝や葉っぱを駆使して森に作った秘密基地だ。習い事のない放課後は、少年たちの集会所となっていた。

森の入り口には浅い川が流れている。ある時、友人の1人がその川で鳥の死骸を見つけて、川に降り、みんなで観察したこともある。

また、森には時々、鶏のコスプレをしたおじさんがひとりで踊っていると少年たちの間で噂になっていた。神社には鶏が住み着いているため、鶏がおじさんに化けたのかもしれない。僕も実際に鶏おじさんを見かけた気もする。僕の頭に思い浮かんでいるおじさんは、鶏のトサカ帽子をかぶっていて、鶏のような色の衣装を着て、自転車を押している。果たして、これが噂の彼なのかは分からないが、とにかくそんなおじさんがいた。

森でクワガタ採集をしたこともあるし、落ちていた破廉恥な本を友達と一緒に照れながら読んだこともある。

中学生になり、僕はその森には入らなくなった。野球のクラブ活動も忙しく遊ぶ時間がなかった。友人たちは、森の中でエアガンを使ったサバイバルゲームをして遊んでいた。何回か学校に苦情が入り、エアガン戦争をしていた友人たちは、教師に連行されエアガンの弾を一粒ずつひろったらしい。この辺は記憶が曖昧だが、僕もサバイバルゲームをみんなとしたかったと今でも思っている。

昨年の年末に中学の委員会仲間と小さな同窓会を開いた。帰りに友人たちと歩きながら、その森をなんとなく眺めていた。友人の1人が、その森の近くに住んでいるので数人で見送っていたのだ。夜は薄気味悪く、森は誰も近寄らせないオーラを放っていた。

友人を家まで見送った後、残った仲間と思い出を語り、将来について話し合っているうちに、僕は森のことなどすっかりと忘れてしまっていた。