エキサイティングな「お好み焼き」
今週のお題「最近おいしかったもの」
こんにちは。
アオヤマです。
今週のお題は「最近おいしかったもの」らしいので、そのことについて書きたいと思います。
「おいしかったもの」を紹介する前に、まず、ぼくの現在の状況についてご紹介します。
エキサイティングな寮
現在ぼくは、順天堂大学の寮に入っています。
順天堂といえば、世間では「駅伝」「体操」「サッカー」などの強豪スポーツ大学として認識されているのでしょうか?
ぼくの大学では、医学部とスポーツ健康科学部の1年生が千葉県にある寮に入寮して、約1年間、寝食を共にするという決まりになっています。
入寮して毎日驚かされることばかりです。
普段、寮の周辺をふらふら歩いていると、胸に「日本の国旗のマーク」が入った筋肉マッチョな人や、背中に「ALL JAPAN」と書かれた、いかにも日本代表だろ!というような人が歩いています。
また、寮内では各部屋「16人」という大人数で生活をしています。
このことを知り合いや友人に話すと、
「うそでしょ!?人数多すぎない?16人!?」
という反応が必ず返ってきます。
そう、16人です。
たしかに、めちゃめちゃ多い。おそらく、日本全国探しても各部屋16人なんて寮はほとんどないような気が・・・。
まあ、とにかくぼくは、そのようなエキサイティングな寮に入ってパワフルな大学に通っているのです!
「部屋食べ」の準備
寮の中ではいくつかのイベントがあって、そのイベントの一つが「部屋食べ」と呼ばれる、各部屋の親睦を深めるために定期開催される「パーティー」です。
私事ではありますが、先日、入寮して半年が経過しました。
半年記念ということで、部屋員の1人が、
「久しぶりに、部屋食べしよ~ぜ!」
と提案。
「おぉ~やろうやろう!なにたべる????」
「おこのみやきぃ~!!」
ということで、急遽「お好み焼きパーティー」が開催されることになりました。
しかし、部屋食べをやるにしても、おそろしく大変なのです。
まずは、役割分担。
- 買い出し係
- ホットプレート準備係
- 食材の下準備係
- テーブルセッティング係
- お好み焼き焼く係
- 終わった後の片づけ係
このなかでも、特に大変なのが「買い出し係」です。
今回の買い出し係は「室長」「ぼく」「友達」の3人で構成されました。
千葉県の「酒々井(しすい)」
この地名を聞いて分かる人にはわかると思うのですが、この地域は「超」がつくほどの
「ド田舎」
もぉ~「陸の孤島」とはこのことかっ!
という印象です。
寮を出てから、最寄りのスーパーまでがちょ~遠い!!
行きはいいんですが、帰りが大変大変!重労働です!
16人分の食料を自転車のかごやリュックにつめこんで、ふらふら自転車をこぎながらなんとか寮の下まで戻ってきたと思ったら、今度は最大の関門(階段)が待ち構えています。
駐輪場から、寮まで続く心臓破りの階段。
人々は、それを
「酒々井段(しすいだん)」
と呼びます。
荷物を持たないで、階段を上るにしてもきついのに、16人分の食料をかかえた疲労困憊の若者たちは、その階段をひぃ~ひぃ~言いながら登らないといけません。
以上が、買い出し係の仕事です。
ブラックです!ブラック!ブラック係なんです、買い出し係は!
寮につくと、さぁ~「お好み焼き」!!というわけにはいきません。
今度は、テーブルのセッティングと食材の下準備!
部屋員の多くは部活動でいないため、部屋に残っている少ない人たちで準備をしないといけない。
やっと準備をおえて、 さあみんなの帰りを待ちましょう!
でも、ここでも問題が発生!なかなか、みんなが帰ってこない!
もぉ~ほんと大変なんです、「部屋食べ」
そして、みんながそろったのは夜の9時近く。やっと開幕です。
ついに開幕「部屋パーティー」!!
偽幹事のぽっちゃりバスケ部員:
「ジュースをみなさん持ったでしょうか?え~、このたびは、入寮半年記念おめでとうございます。今回につきましては、・・・・・・でありまして、すなわち・・・・なのです。よって、そのことについては・・・・」
みんな:「長い長い!はやくはじめろよ~!」
偽幹事のぽっちゃりバスケ部員:
「わかったよぉ~。じゃ、じゃあ・・・か、かんぱ~い!!!」
みんな:「かぁんぱぁ~いぃ!!!」
偽幹事の乾杯のおんどでやっと「部屋食べ」開幕しました。
「どんどん焼けぃ~~!!」
「おおおおおおぉぉ!」
「おい、お前のお好み焼きデカすぎだろ!おれにもよこせ!」
「マヨネーズとソースとって!あと、かつおぶし!」
「おい、絶対失敗するなよ!うまくひっくり返せよ!」
「まかせろ!せ~の、よいしょぉ~!わぁぁああ~!」
「ばか!ホットプレートからはみ出たぞ!あとで、掃除しとけよ!」
「あぅう・・。」
「おいキャベツに変なのまじってるぞ!」
「きったなっ!」
「なんか音楽かけろ~!」
「みんな写真撮るよ~!」
「面白いことやれ~!」
「それでは部屋員モノマネ行きます!」
「あはははははは!」
お店で出せるような形の整った「お好み焼き」じゃないのに、なぜかおいしい。
マヨネーズやソース以上の目に見えない感情がトッピングされている。
それが、一段と「お好み焼き」をおいしくします。
ぼくは、みんなの笑顔を見て思うんです。
あぁ、この大学を選んで正解だったなと。
こんな経験、ほかの大学じゃ絶対できない。なんてかけがえのない大切な瞬間なんだろうって。
実際、最初は寮生活が嫌でした。
本音は、東京で1人暮らしをして自由に生活したい。
4月のころのぼくはそんなことを考えていました。
しかし、その考えは15人の仲間と生活していくうちにどんどん変化しました。
- 普段はふざけているけれども、やるときは仕事を完璧にこなし、ぼくたちに人生において大切なことを必死に伝えようとしている「室長」
- モノマネがめちゃめちゃうまい人
- お笑いのセンスが研ぎ澄まされている人
- 夜遅くまで部活をしている人
- 「彼女が欲しい」と叫ぶ人
- いつまでたってものろけてくる人
- 朝早く部活の朝練に行く人
- バイトを頑張る人
- 授業をギリギリまで切ろうとする人
- 驚くほどまでにやさしい人
- ぽっちゃりした笑顔の素敵な人
- ねぼすけさん
いろいろな人たちに出会えて本当に良かった。
これは、自分の人生にとって貴重な体験なんだ。
今では、「もっとみんなと生活していたい。」
そんな想いがこみ上げてきます。
残り半年を切った寮生活。
ぼくはきっとみんなと食べたお好み焼きの味をいつまでも忘れないんだと思います。
これが、「最近、食べたおいしいもの」の話です。
最後まで読んでくださったみなさん本当にありがとうございます。